コンピテンシー
コンピテンシーとは(定義と概要)
コンピテンシー(Competency)とは、高い業績を上げる人材に共通して見られる「行動特性」や「思考パターン」「能力要素」のことを指します。単なるスキルや知識ではなく、「どう行動して成果を生み出しているか」に着目した概念です。例えば、問題解決力、主体性、対人影響力、状況判断力などがコンピテンシーに含まれます。企業においては、優秀な人材の行動様式を可視化し、採用・評価・育成に活かすための重要な枠組みとして導入が進んでいます。
実務上の重要性や活用場面
コンピテンシーは、職種や職位ごとに「成果を出すための行動基準」を明確化することに役立ちます。これにより、従来の抽象的な評価から脱却し、納得感のある人事制度が実現可能になります。たとえば、マネージャーに求められる「部下育成力」や「戦略思考」を行動で定義し、評価や昇格に反映することで、組織の一貫性や公平性が高まります。また、キャリア開発や研修設計においても、個人の成長課題を可視化する軸として活用されます。
研修や組織開発における位置づけと具体例
コンピテンシーは、階層別研修やマネジメント研修、リーダーシップ研修などの設計基盤として重要な役割を果たします。たとえば、「自律的に動ける若手人材を育てたい」といった目的に対して、「主体的行動」や「目標達成意識」といったコンピテンシーに基づいたトレーニングが行われます。管理職層には、「意思決定力」「部門間調整力」などを評価・育成対象として研修に組み込む事例が増えています。また、360度評価と組み合わせた自己認識促進にも活用されます。
関連キーワード
コンピテンシー|行動特性|能力要素|コンピテンシーモデル|人材要件|人材評価基準|行動基準|評価制度設計|職務要件|コンピテンシー評価|人材育成指標|competency|core competency|behavioral indicator|performance model