成長マインドセット

成長マインドセット(growth mindset)とは、「人の能力や知性は努力と学習によって発達する」という信念・考え方を指します。

この概念は、スタンフォード大学の心理学者キャロル・ドゥエック教授によって提唱され、教育やビジネスの分野で広く注目されています。成長マインドセットを持つ人は、失敗を学びの機会と捉え、挑戦や困難を前向きに受け止める傾向があります。反対に、「能力は生まれつき決まっていて変えられない」と信じる考え方は固定マインドセット(fixed mindset)と呼ばれます。

実務において、成長マインドセットは個人の行動変容だけでなく、組織全体の学習力やイノベーション創出にも大きな影響を与えます。

たとえば、新たな業務への挑戦やフィードバックを受け入れる姿勢、失敗を恐れずにトライする企業風土の醸成などは、成長マインドセットを基盤としています。現代のように変化の激しい環境では、マネージャーやリーダーにとっても、固定観念にとらわれない柔軟な思考が求められます。

企業研修や人材育成においては、成長マインドセットの育成を目的としたプログラムが数多く導入されています。

具体的には、フィードバックの受け止め方を学ぶリーダーシップ研修、困難に立ち向かうレジリエンス研修、キャリア自律を促すキャリア開発研修などが挙げられます。また、1on1ミーティングや日常のマネジメントでも、成長マインドセットを前提とした対話が行動変容を促進します。組織全体でこのマインドを共有することで、失敗を恐れず挑戦する文化づくりにもつながります。

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