自分軸
自分軸とは、外部の評価や期待に振り回されず、自分自身の価値観・信念・目標を基準に意思決定や行動をするための「内面的な軸」のことを指します。
自分軸がある人は、「何のために」「どのように働くのか」といった問いに明確な答えを持ち、ぶれない判断や一貫した行動をとることができます。これに対し、他人軸は「他人からどう見られるか」や「周囲の期待」に依存して行動する状態を指します。VUCA時代と呼ばれる変化の激しい社会においては、外的環境に依存しない自分軸の確立が、個人の自律性や精神的な安定にとって重要です。
実務において、自分軸を持つ社員は、目的志向で行動できる、自律的な人材として評価されます。
自分軸を持つことで、業務上の意思決定のスピードが上がり、上司や顧客のニーズに柔軟に応えつつも、自分のスタンスを持った対応が可能になります。また、ストレス耐性やレジリエンスの向上にもつながり、離職リスクの軽減やキャリア自律の促進にも効果があります。
企業研修や組織開発の文脈では、自分軸の確立はリーダーシップ開発やキャリア研修の中核テーマとして位置づけられています。
たとえば、自己理解を深めるための価値観探求ワーク、過去の経験の振り返り、キャリアビジョンの明確化などを通じて、自分軸を言語化し、実践行動につなげる支援が行われます。また、1on1ミーティングやコーチングを通じて、内省と行動の往復を重ねることも、自分軸を強化するプロセスとして有効です。
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