集合知

集合知(しゅうごうち、collective intelligence)とは、個々のメンバーが持つ知識や経験、視点を結集することで、一人では得られない優れた意思決定や創造的な解決策を生み出す知的プロセスを指します。

組織やチームにおいて、リーダーや特定のエキスパートだけでなく、全メンバーの知恵を活かすことが、生産性向上やイノベーションの鍵となります。多様性と対話を前提とした「集合知」の活用は、変化の激しいビジネス環境においてますます注目されています。

実務において、集合知は会議やプロジェクト運営、課題解決の場面でその効果を発揮します。

たとえば、新規事業開発や業務改善のような複雑なテーマでは、複数の視点や専門性を持つメンバーが意見を出し合い、集団として意思決定することで、より質の高い成果が得られやすくなります。また、現場の声を吸い上げることによって、トップダウンでは見落とされがちな課題を可視化することも可能です。

企業研修や組織開発の文脈では、集合知を引き出すための「場づくり」や「対話の質」が重要視されます。

たとえば、心理的安全性を土台にしたチームビルディング研修、ファシリテーション研修、ワールドカフェやOST(オープン・スペース・テクノロジー)などの参加型手法が活用されます。リーダー研修においても、指示命令型ではなく、メンバーの知恵を引き出すリーダーシップスタイルが求められています。

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